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あなたは過労死するために生まれてきたわけではない 仕事は人生の一部 人はなぜ生きる?

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過労死。

私が他人事ではないと感じたのは
会社員の時でした。

私が常駐していた先の社員の男性が
過労死で亡くなったのです。

享年40。

何のために生きているのか?

あの時ほど、それを考えたことはありません。

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突然、それは起こる

私のいた会社はIT系でした。
残業・休日出勤は当たり前。

私が入社して半年、
提携していたA社というベンチャー会社と
一緒にプロジェクトを立ち上げることになりました。

私はA社に常駐して
システム構築に携わりました。

常駐している間に
中途採用で渡辺さんという方が入社してきました。

以前は大手で働いていた渡辺さん。
経験豊富で人柄が良く、真面目で、誰に対しても気を遣う人でした。

そのため、入社して早々プロジェクトリーダーを任されました。
(まあ、この辺からブラックの匂いがプンプンするわけですが・・)

渡辺さんは既婚でお子さんが2人いました。

夕方になると奥さんから
「帰りに〇〇を買ってきて欲しい」とか
「今日の子供達はこんな感じだった」
なんてメールが来て「はは」と笑う
良きお父さんでした。

しかしA社は、最悪ともいえるブラック体質の会社
社長は「ひと月500時間残業したこともある」
なんて鼻高々に話すような人でした。

A社の社員の方達は、もちろん深夜まで残業していました。
社員といっても10人くらいで
あとは私のような他の会社から常駐している人が5人ほどでした。

渡辺さんも、入社早々から激務となりました。
家庭がありながら休日出勤も当たり前。

渡辺さんの顔つきも徐々に
「これはやばい」という雰囲気になってきました。

管理しきれないシステムのバグ。
迫る納品日。
過酷なスケジュールに頭を悩ませる毎日。

渡辺さんは、終わらない仕事にため息をつくようになりました。

それでも渡辺さんはイイ人なので
私みたいな1年目のヤツにも嫌な顔せず質問に答えてくれたり
場を和ませようと笑顔で冗談を言う人でした。

1ヶ月くらいしたある日、
渡辺さんが自宅で倒れました。

数日間会社を休みました。

その後、出社してきましたが
青白い顔をしていました。
が、渡辺さんはプロジェクトリーダー。
何がなんでもやらなきゃ、という気力だけで出社していました。

それから2週間後、
私は常駐期間を終えたので、自社に戻りました。

自社に戻ってからしばらくは
他のプロジェクトの手伝いをしていました。

それから2ヶ月後、
渡辺さんの訃報を聞きました。

鬱・過労死になる人、そうでない人

過労死する人は

人柄がよい

つまり、洗脳されやすい

よって、それなりの責任ある仕事を任され
やる気にさせられる

長時間労働も、社会と会社のためと頑張ってしまう

限界がきても死ぬまで続けてしまう

どんなに自分が辛くても
頑張れちゃう人、自分を犠牲にしちゃう人は要注意です。

真面目な人は
途中で辞めることに、ものすごい罪悪感を感じます。
だから辞めることができないです。

しかも組織の中にいると
「おかしい」ことをおかしいと思えなくなるんです。

逆に、鬱などにならないタイプは

会社より自分

それで他人にどう思われようが気にしない

でもやらなければいけないことはやる

けど限界がきたら諦める

この会社にいてもつまらないと思ったら、辞める

旦那のようなタイプの人です。
周囲から好かれるタイプではないですが
おかしいことはおかしいと言い、自分でそれを避けることができます。

日本人は、我慢を美徳とします。
残業が多いヤツが偉いみたいな風潮もあります。
だけど正当なお金も評価ももらえないのが現状です。

そんな社会で、子供達が夢も希望も持てないのは当然です。

外人も心配する日本人の忙しさ

以前、タイに行った時
タイ人のガイドさんが日本人ツアー客にこう言いました。

「日本人の旅行者は期間がとても短いです。
とてもきついスケジュールで来られます。
欧米の方なんか長い人は1ヶ月もゆっくりしていきます。
日本人の方は本当に忙しい。
帰国後も、
ぜひお体だけは大事にしてくださいね」

タイのガイドさんすら日本人を心配するという。

海外では
仕事は人生の一部ととらえる考え方が普通です。

生きている時間が全て仕事になったら
そりゃあ誰だって死にます。

鬱になった親友の旦那

私の親友の旦那さんが
仕事の忙しさから鬱になりました。

誰もが知っている大手メーカーの子会社で働いています。

現在は休職中だそうです。

1歳の男の子がいて
親友も同じ会社の事務職として働いています。

旦那さんは、
人柄が良く、学歴が高く、プライドが高いです。
そのため逃げることができません。

真面目で仕事ができる人が鬱になりやすいのは
逃げる自分が許せないから。

鬱になると
その不安定な感情が家族に向けられます。
すると一緒にいる家族は辛いです。

仕事で家族が不幸になる。

日本ではこんな状況が珍しくありません。

変える、やめる、始める、は悪いことではない!

優秀な人に限って
1つの場所にこだわろうとしがちです。

実際に入ってどんなに辛くても、辞めることができないのです。

確かに会社に入っていればまとまった給料がもらえます。
世間体も良いです。

でも
「精神的にも体力的にも限界」になったら?

やめたから何ですか?
死ぬよりいいじゃないですか。

なぜ生きているのか

渡辺さんが亡くなった時、
私は人生について猛烈に考えました。

生きるって楽ではないからです。

生きているだけで
生活費もかかるし
お腹が空くからご飯も食べなきゃいけないし
そのためにはお金を稼がなければいけない。

一体何のために生きているんだろう?
いっそ、死んでしまえば何もしなくていい、と。

今、それでも生きている自分がいます。

なぜか?

したいことが、まだ結構ある
もっと好きな生き方をしたい
大好きな人ともっと一緒にいたい
大好きなテニスを1日中やっていたい

もし今死ぬなら
死ぬ気で自分のしたい生き方にたどり着いてみたい
と強く思ったのです。

私は今、その途中です。

さいごに

個人の声なんてすぐには届きません。
社会はすぐには変わりません。

なら自分が生き方を変えるしかありません。

でもこれを誰もやろうとしません。

そこには世間の目とか
そういうモノがつきまとっているからです。

今、会社に属さない人も増えています。
学歴社会なんてものも終わりました。
本当に様々な生き方、稼ぎ方があります。

自分の肩書き、プライド、キャリア、周りの目、
1度全て「よっこいしょ」と肩からおろして
自分の本心とだけ向き合い

「どう生きたいの?」

それを自分に問いかけ、考える時がきています。

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