小中学生の時、
「いじめ」というのを何度か目にしました。
私が通っていた小中学校は市内で1番人数の多いマンモス学校だったので
何でも起こりました。
そんな中で、私は子供ながらに
「教師」という人の対応で生徒が変わる
というのを目の当たりにしました。
まあ、親もしかりですね。
子供にとって大人の態度は
大人が思ってる以上に影響があります。
時に大人はクソみたいなもんで
時に心から信頼できる人もいる。
10代のみなさん
どんな大人に出会おうと
それによってあなたの人生が決まるわけではありません。
決めることができるのは、他でもない自分です。
少々長いですが、お付き合いください。
いじめへの対応が良かった先生
私が小学4年生の時
不登校になった男の子、F君がいました。
クラスの男の子から、嫌がらせを受けていたようで
急に学校が嫌になり、ある日突然来なくなりました。
私は嫌がらせを受けてることを知らなかったので
自分のクラスでそういう問題が起きている、ということが
4年生の私には衝撃的でした。
担任の先生は真面目な女の方でした。
先生はF君のことを
朝と帰りの際にみんなに話すようになりました。
F君は
学校には来たいと思ってる
仲良しの友達もいるから、会いたい
大好きなサッカーをやりたい
家でお昼を食べる時は、みんなと給食を食べるかのように食べている
といったことを教えてくれました。
F君の様子を聞く度に
クラス全員、残念というか悲しい気持ちになりました。
嫌がらせをしていた男の子は、もちろん後悔していました。
まだ小学生。嫌がらせなんて軽い気持ちです。
F君は1ヶ月近く休み
その後、登校してきました。
先生が
『嫌がらせをした友達が深く反省している』ことをきちんと伝えてくれ、
F君は再び学校に行く決心をしたのです。
この一件。
先生の対応がとてもよかったです。
うやむやにせず
嫌がらせをした子、F君、F君の親御さん
全員ときちんとコミュニケーションをとっていました。
F君、今、家でどうしてるんだろう・・
みんなが心配に思ってることを
先生はきちんと伝えてクリアにしてくれました。
その後、F君は以前と変わらず学校生活を過ごすことができ
ぐれることなく、ずっと優しくて友達想いの男の子でした。
4年生の頃の話ですが
今でもあの先生の誠実さは忘れません。
逃げずに、真摯に出来事を受け止める、とてもいい先生でした。
悪グループへの対応が良かった先生
中学3年生の時です。
学年で過ごす最後の1年。
問題を起こす男子が多かった私達の学年は
校長先生の決定で
問題を起こしている主要メンバー数人
運動会に出てはいけないことになりました。
これは前例のない重い罰でした。
小学校からずっと一緒にやってきた学年の仲間。
翌年には高校に進学するので、
本当に最後の最後の運動会でした。
タバコ、先生への暴力、隣の中学との喧嘩、ルール違反・・・
まあ問題だらけでしたが
運動会に出てはいけないというのはかなり深刻な事態で
私達はもちろん、先生方も動揺していました。
運動会まであと数日に迫った日、
3年C組の担任の先生が
校長室を訪れました。
「運動会に、どうか出させてほしい」
直々に頭を下げに行ったのです。
担任としては
「どんな子も運動会に出させてあげたい」
そう思って当然です。
しかし校長先生の意思は固く、それは叶いませんでした。
が、その先生の行動が、私達生徒の心を動かしました。
悪いのは、非行を繰り返してる彼らです。
重いペナルティーを受けたって仕方ないことです。
それなのに、
そんな彼らのために
校長に頭を下げに行ったその先生に
私達は胸を打たれたのです。
それは、問題児の心にも響きました。
出ることを許された悪グループの残りのメンバーは
いつもとは打って変わって、真面目に運動会をやり遂げました。
全力で走り、
輪を乱すことなく、
みんなと協力して、
全種目を無事にやり遂げたのです。
運動会の日を境に3年C組は
自然と、とても強い団結力で結ばれ
みんな先生を信頼して、クラス全員の仲がとても良くなったのです。
教師を殴っていた生徒さえも。
まるでGTOみたいですが・・
先生の対応1つで、嘘のように子供って変わります。
子供は、不安定な10代という時期に、純粋に、
信用できる、安心できる大人を、心から求めているだけです。
目を背けた先生
これも中3の時の話です。
隣のクラスに仲良しの友達がいました。
彼女は気が強い方で
クラスでリーダー格の女の子と気が合いませんでした。
リーダー格の子は気に入らない子にはとことん陰湿なことをする子で
友達は、気が強いがために負けじと我慢していましたが
ある時、限界がきました。
私に泣いて話すようになり
担任の先生にも相談するようになりました。
担任の先生は面倒くさがり
あまり話を聞いてくれず
彼女自身が悪いという結論しか出してくれません。
彼女はとうとう辛くなり
「転校する」
と言い出した時も
先生は
「そうしたかったら、そうしろ」
としか言わなかったのです。
結局、彼女は本当に転校してしまいました。
それから彼女には1度も会っていません。
どの高校に進学したのかも知らないし
その先生は彼女の話を一切してくれませんでした。
この先生には不信感しか募らなかったのは言うまでもありません。
大人だって、いろいろ
私は幼稚園の頃からマンモス学校で
どーせ先生の目なんて行き届かないので
先生なんて誰でもいいと思って10代を過ごしました。
そんな中でも思い返すと、いろんな先生がいました。
そして子供ながらに
「信頼できる人」と「そうでない人」がいることに気付きました。
愕然としたこともあるし
誠実さに嬉しさを覚えたこともあります。
大人の対応・態度1つで、子供が変わることを実際に目の当たりにして、
子供にとって身近な大人の影響は大きいことを感じます。
子供の頃って、身近な大人は
「親」と「先生」くらいです。
子供なんて世界が狭いから
親か先生の言ってることが全てのように感じます。
だからこそ、対応によって、子供の心がどうとでも変わってしまいます。
先生って聞くと、偉い感じがしますが
「先生という資格を持っている大人」
というだけです。
だから色んな人がいて当然です。
ましてや親なんて
親になるために資格もクソもありません。
子供ができれば、親になるだけです。
酒飲みだろうが暴力的だろうが、誰でも親になれます。
子供が成長するのと同じように
少しずつ親というものになっていくので
未熟で当然。
偉くもなんともない。
だから、クソ親とか毒親とか
そういう親がいて、当り前です。
大人って、そんなもんです。
社会なんて、そんなもんです。
今、身近にいる大人がどんな人であろうと
その人が『たまたまそういう人だった』というだけの話です。
先生だって警察官だって親だって、罪を犯すことがあります。
それくらい人間なんて弱くて脆い生き物です。
親だからとか先生だから、じゃなく
みんな、ただの、ヒトです。
グレてる場合じゃない
ムカついてもいいです
許せなくてもいいです
でも
タバコ吸ってる場合じゃないです。
せっかくの学生時代。
遊んで、動いて、いろんなことを吸収できる貴重な10代です。
大人に幻滅しても
死ぬほど憎くても
ぐれないでください。
自分はこうはならないと反面教師にして
前に進んでください。
前が嫌なら斜めでも横でもいいです。
これからまだまだ、たくさんの出会いがあります。
そこには今まで思ってもなかったことを言ってくれる人だっています。
信じられないくらいの愛情を注いでくれる人もいます。
マジかよ!ってくらいスッ飛んだ人生送ってる人もいます。
親、先生、彼らがあなたの全てではありません。
人生なんて始まったばかりです。
まだ自分の力で立ってないじゃないですか。
住む場所、食べるもの、したいこと、自分で決めてないじゃないですか。
自分で決めて自分で生きることを楽しみに
少しでも前を向いてみてください。
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