私は会社員時代、好きな上司とそうでもない上司がいました。
みんなそうですよね。会社って色んな人がいますから。
好きな上司だと不思議とどんな仕事を頼まれても嫌じゃないし
一緒に仕事するとほとんどのことがスムーズに進みます。
精神的マイナス要素が無く快く仕事ができるからです。
逆に嫌いな上司と一緒だと気持ちよく仕事できない。
何を言われてもやる気が出ないしストレスに感じます。
好かれる上司と嫌われる上司、一体何が違うのか。
部下がやる気を出す前に上司であるあなたが変わる必要があります。
私もギリギリ20代、若者というくくりです。
年功序列、上司の言うことは絶対、そんな時代に生きてきた年上の人達をみて
もっとこうしたら今の若者に響くのにと思うことが多々あります。
若者の特徴を把握する
昔と今では社員の会社に対する考えが違います。
昔は終身雇用が保証され給料も会社に籍を置いていれば少しづつでも上がる
そんな時代でした。
今は違いますよね。
給料は変わらない、
ボーナスは出ない、
なのに長時間労働を強いられる、
だけど会社は残業手当を出す余裕もない
要は会社に入れば安泰という時代ではないんですね。
若者や学生は「働く」ということに明るい未来を見いだせない。
会社なんていつ潰れるかわからない、
やったことが報われない、
家族を養うなんてできないから結婚も無理・・
昔みたいにやる気満々の新入社員なんて少ない。
「ま、とりあえず入りましたけど・・嫌なことがあったらやめようっと」
正直、そんな感じです。
これは会社や上司が悪いのではなく、そういう時代になってしまったというだけ。
で、今考えるべきは「そんな若者の心をどうしたら動かすことができるか」です。
自分がやる姿をみせているか
「自分がやらずして人に言う」やつが私は1番嫌いなんですが
あなたはどうですか?
部下の失敗や部下の仕事っぷりばかり責めていませんか。
はっきり言って部下がどの程度仕事できようかできなかろうがどーでもいいんです。
だって色んな人がいて会社が成り立っているわけですから。
相手の短所ばかり責めても相手は変わらないし会社も成長しません。
まずは自分がめちゃくちゃ仕事すること。
これは社長だろうが同じです。自分が1番動かずして社員は動かないからです。
あなたが部下を見ているように
部下も上司をちゃんと見ています。
好かれる上司や憧れられる上司は例外なく仕事の仕方や生き方が上手い。
見えない苦労をたくさんし自分のためにお金や時間を投資し
常に自分を高めようとする。
常に自分に意識が向いているので人の短所などどーでもよく
相手とどうしたらスムーズに仕事ができるかを瞬時に判断できる。
部下から見てとても魅力的な人です。
あなたは部下にどんな姿を見せていますか?
あなたに何かしらの魅力が無ければ部下はついてきません。
自分の成長は止まっているのに部下にばかり成長を求めていませんか?
長所を伸ばす仕事をさせる
どんなビジネスもそうですが
「その人が好きな仕事、その人が楽しんでできる仕事をさせる」ことが
最大の効率化に繋がります。
会社の仕事は自分のやりたい仕事ばかりじゃありませんが
なるべく部下の好きそうな仕事をさせる。
「君は社交的で外に出る方が好きみたいだね。
今度イベントがあるんだけど一緒に行ってみないか?色んな人と話せるよ」
「君の仕事は早くはないけれど、いつもとても正確だね。
この書類のチェックをして欲しいんだ。急がなくてもいいよ。いつも通り正確に頼む」
「君はコツコツやるよりクリエイティブなことが向いてるね。今度の企画一緒にやってみないか」
こういった提案は部下にとっては嬉しい言葉です。
なぜなら自分の良い所をちゃんとわかってくれてると感じるから。
相手が快く仕事を受けてくれるように
相手の長所に目を向け相手をきちんと評価する言い方を心がけましょう。
自分が人を叱れる人間か
部下に対して叱る場面ももちろんあります。
ですが、そもそも叱る前に大事なのが
相手と信頼関係が築けているかということです。
例えば、自分が仕事せずに部下に命令ばかりしている上司が
部下のミスを叱る・・
当然、部下は「テメーに言われたくない!!!!」と逆ギレしたくなりますよね。
やる気うんぬんどこじゃなくなります。
でも好きな上司、尊敬している上司から言われたら
「恥ずかしい・・・もう絶対失敗しないッ!」そう思うんです。
言われる相手で受ける印象が違うんです。
つまり
自分が相手の心に響く(影響を及ぼせる)ような人物であるか。
そもそもそれが大事です。
それなくして相手を責めるしか脳のない人には残念ながら誰も寄ってこないし
何を言っても相手はやる気にはなりません。
叱咤激励の効果
今では叱らない上司が増えてきたようですが
上手な叱り方をすれば相手との関係は崩れません。
逆に何でもかんでも口出ししてたら良い関係は築けません。
そのためには叱るポイントを決めておくんです。
●嘘をついた、約束を守れなかった
●不注意のミスがあまりに多い
●マイナスの発言や諦める傾向が強い
●常に誰かの悪口を言っている
●人として間違っている行動をしている
叱るポイントってこれくらいだと思います。
では、どのように言えば上手に伝わるでしょうか。
「いつもミスばっかりだ!いい加減にしてくれ」
「遅刻するなんてビジネスマンとして最低だ」
このような全否定は最も下手な言い方です。
相手が腹を立てるだけ。
そうではなく部分否定しましょう。
「他の仕事はとても評価が高いのに最近ミスが多い。
君ならもっと注意深くできるはずだ。もう一度やり直してみて」
「日中の集中力はすごいのに朝は苦手なんだな。
遅刻がなくなれば信頼度が上がるしもっと大事な仕事も任せられる」
部分否定ならやる気に繋がると思いませんか?
部下にとって叱られるというのは嫌なことですが
逆に言えば叱ってくれるだけ伸びしろがあるってことです。
私も経験があります。
同期の女の子でネットサーフィンばかりしてる子達がいました。
上司もそれをわかっているのに何も言わない。
私は上司からよく叱られる。
その時は「なんで私ばっかり!」と思ってました。
そんな時、他の課の上司に「期待してなければ注意もしない」と言われたんです。
上司は私の伸びしろを見てくれていたんです。
つまり、叱らないというのは叱る価値もないということ。
それがわかってから注意や叱られた時は必ず
「ありがとうございます」と言うようにしました。
教えてもらえただけありがたいからです。
叱られるのは気分の良いことではなかったですが自分が成長していることを感じました。
部下にとって成長が望める叱り方ができると「叱る」ということがとても効果的に働きます。
会社以外でのコミュニケーション
会社で会うだけではその人の人間性はわかりません。
私が以前勤めていた会社では頻繁に休日に集まってスポーツをしていました。
スーツではなく私服で会う。
スポーツを共にする。
これは相手との壁をぶち破るのにとても効果的です。
プライベートな一面が垣間見れるので親近感が湧き、
「会社」という縛りが無いためフラットでフレンドリーになれるからです。
「こいつはこういう一面がある」
「こう思っていたけどそうじゃなかった」
思い込みやマイナスなイメージが減ることもよくあるんです。
仕事が一段落したら飲みに行くのも効果的です。
美味しいものを食べて楽しい時間を一緒に過ごすと心の距離はぐっと縮まりますから。
お互いの苦労をねぎらい評価することで次の仕事の意欲にも繋がります。
さいごに
就職活動中になぜ私が以前勤めていた会社を選んだのか。
それは社長の人間性が好きだったからです。
自分に非があったら私みたいな奴にも頭を下げる人だったんです。
社長がそういう人なら部下(課長や部長)もそういう人でした。
一緒に仕事した部長は自分が1番仕事する姿をみせてくれました。
部下がしてくれたことに素直にお礼を言い、地位や立場を振りかざすこともない。
そういう上司だったから私も「この人の役に立ちたい」そう思って仕事できました。
これが上に立つ人のあるべき姿ではないでしょうか。
学校の先生、部活の先輩、会社の上司・・
上に立つ立場の人ってたくさんいますが、人の上に立っていようが
悪いことをしたら謝る、
相手の良い所を見習う、
困っていたら助ける
そういう精神が絶対必要です。
年上だから、上司だから、自分は偉い・・そう思ってる人は誰の心も動かせません。
部下のやる気を出したいのなら自分がそう思わせるだけの人間に
まずなりましょう。
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